「金沢職人塾」職人紹介:金沢仏具・大竹 外司朗さん

大竹さんは、1973年金沢市生まれ。伝統工芸士蒔絵師・中村博氏のもとで修行され、1998年よりご実家の大竹仏壇製作所の四代目として仏具の制作に従事されています。


金沢仏壇の大きな特徴は、加賀藩細工所の蒔絵技術や彫刻の技術が仏壇に活かされ、金箔がふんだんに使われていることです。金沢仏壇の製作工程は大まかに7工程。それぞれに専門の職人(木地師・宮殿師・塗師・蒔絵師・木地彫師・箔彫師・金具師)がいて、分業体制で作られます。そのため「技の総合芸術」と呼ばれ、高い芸術性を誇ります。ふつうは家族でその技を受け継いでいくものですが、仏壇木地師の父、正信さんが作った木地に外司朗さんが蒔絵を施すという珍しい関係。同じ仏壇の工程ではありながら、異業種の伝統工芸のプロとして向き合い、お互いを尊重した仕事をされているとのこと。木地師のプロであるお父様の正信さんをとても尊敬されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2007年からは、曹洞宗 大乗寺の修復に携わり、住職・東隆眞老師より、名号「喜信」を与えられました。除夜の金や托鉢なども身内のようにお手伝いされているとのこと、こういう関係が仏具に対する愛となって仕事に生きると思います。仏具の修復の他、新しいデザインの仏壇製作にも挑戦し、多くの賞を受賞されています。

求道会館の展示では、神聖な気持ちで自分と向き合える場を大竹さんの技で作ります。 他にも金沢仏壇の繊細なパーツを広げ、その集積である大竹さんの典型的な仏壇も飾ります。どうぞお楽しみに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな真面目そうな大竹さんですが、日常は笑いが絶えません!プロフィールの撮影で壁ドンしてます(笑。花嫁さん大募集中です!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回のプロジェクトを考えるにあたり、精神性の高い伝統工芸は、くらしの中の「念う・祈る・願う」場になくてはならないものであると感じ、この展覧会は、今までの、これからの伝統工芸を「念う・祈る・願う」場にしたいとコンセプトに決めました。宗教や宗派を超えた想いのかたちを表現していきたいと思っています。 mitsue akiyama