新川・H house

賃貸マンション・川のほとりの部屋
  • プロジェクト名        新川・H house
  • 計画種別     賃貸マンション造作家具
  • 竣工年      2020
  • 計画地      東京・新川
  • 設計       SEKI DESIGN STUDIO
  • 家具製作設置         BASIS
  • 撮影       淺川敏

賃貸マンションでの理想の暮らしづくり

・心が満たされるお部屋にしたいなぁ
・寝室、リビングにお花を飾りたいなぁ
・ソファでゆっくり川を眺めたり、テレビをみたいなぁ
・会社ではなく集中できる空間で未来を考える仕事したいなぁ
・ZOOMセミナーなどたくさん受けたいなぁ

クライアントの夢見る要望を実現するために、建築的な発想のオリジナル家具で「場」をつくることを提案しました。

樹種は、クライアントらしさと既存の床絨毯と壁のクロスとの調和を考えて、タモの柾目を採用しました。

玄関正面の廊下の角は、お花を生ける一輪挿し用として弧を描いた木製パネルを設置(必要最小限の固定)し、高岡の伝統職人さんにいぶし銀に染めもらった無双釘を取り付けました。一輪挿しは、硝子工芸家の瀬沼健太郎さんに、この場に相応しいプロポーションでオーダーした一点モノです。

廊下の正面の壁は、姿見を提案してミラーを絡めた木製パネルを設置(必要最小限の固定)しました。

寝室は、インテリアに合わせたヘッドボード+桐のすのこ敷きのベット+収納を兼ねた二つのサイドボードの一体型です。窓側のサイドボードは、ロボット掃除機ルンバの収納を兼ねています。

ダイニングとリビングは、インテリアに合わせた腰壁+テーブル+ソファの一体型です。それぞれの高さは、クライアントの使い勝手と身体感覚と、一体感、広がり、連続性、水平ライン、安定感、安心感を考慮して670ミリに設定しました。

ソファの座と同じ高さのローテーブルの天板は、ソファのファブリック(ALDECO) と同調させるために白い大理石を採用し、脚は足を動きを考慮したかたちとしました。

テレビボードは、テレビとソファとの距離(デザインバランス)から導き出したサイズで、本なども収納できる容量を確保しました。

照明は、幻想的な光で満たすために、普遍的で個性的なデザインのペンダントを採用し、カーテンとブラインドは、ソファのファブリックと同系色で設えて、インテリアと家具との調和をはかりました。

一緒に探した椅子は、身体感覚とテーブルとの高さのバランスから脚をカットして、理想的な座り心地を実現しました。

オリジナル家具での場づくりは、2日間でセットアップすることができました。

賃貸マンションでも理想的な場づくりを実現し、既製品のコーディネートや解体と造作工事によるリノベーションとは異なる価値観で充すことができたと思います。

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