M家の古いお仏壇の再生

satoshi asakawa

新しい厨子と暮らしの道具に再生

新たなストーリーのはじまり。M家の仏壇リノベーションから生まれたもの。

M さんから 「想いある仏壇を、今の暮らしに合った厨子に再生したい」 と相談を受けました。お厨子の置かれる場所は、リノベーションしたご自宅の離れの和空間。

M さんのご先祖さまを想うお気持ちを感じながら、この空間での暮らし方について、会話を重ねました。そしてこの古い仏壇から、厨子と可動式重箱、鏡、文机、花台を生み出しました。

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仏壇リノベーション ― 厨子 文机 可動式重箱 鏡2 花台 ―

厨子は、仏壇の古い板材と扉と新しいヒノキ材を組み合わせて再構成しました。文机は、空間とのバランスと使い勝手から程よいサイズを導きだし、厨子と同じヒノキ材でつくりました。天板には仏壇の象徴である飾り彫りを象嵌し、過去の記憶として忍ばせました。既存の引出し三段は、ヒノキにアルミ板を合わせたお盆を兼ねた蓋と、キャスターを付けた下台を組み合わせた収納箱に仕立てました。二枚の扉には、鏡を貼り合わせ、離れて暮らす弟さんと「対」で分かち合う素敵なストーリーが生まれました。

厨子と家具の製作は細部にこだわる木工作家の藤崎 均さんに、アルミ板の仕上げは、品質を追求する鍛鉄作家の太田 綾子さんに手掛けて頂きました。

文机を使うM さんにとって、どのような体勢が楽なのかを検討した結果、既存の床を掘りコタツのように掘り下げる工事も施しました。M さんのお住まいは、建築家の丸山 弾さんの設計によるもので、仏壇リノベーションの計画は協働で進められました。M さんにとっての「願う・念う・祈る」 という特別な感情、感覚、行為を、日々の暮らしの中にさりげなく、確かに溶け込ませることに努めました。

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  • 会期   2016年  4月 8日 – 11日
  • 場所   SEKI DESIGN STUDIO アトリエ
  • 恊働   丸山 弾  表具:武部 正典  三具足:大竹 喜信
  • 会場構成 SEKI DESIGN STUDIO

お施主様の暮らしにあったかたちに生まれ変わらせた、仏壇リノベー ションをご紹介、仏具のちいさな展示会をアトリエにて開催いたしました。仏壇を再利用した厨子、可動式重箱、鏡、文机、花台を展示し、|素|のもの の新しい仏具、三具足と位牌の展示販売も行ないました。

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仏壇リノベー ション ― M家の厨子開き ―ほとけにまつわること。

M さんから 「想いある仏壇を、今の暮らしに合った厨子に再生したい」 と相談を受けました。お厨子の置かれる場所は、リノベーションされたご自宅の離れの和空間です。M さんのご先祖さまを想うお気持ちを感じながら、この空間での暮らし方について会話を重ねました。そしてこの古い仏壇から、新しい厨子と暮らしの道具を生み出しました。

厨子は、仏壇の古い板材と扉と新しいヒノキ材を組み合わせて再構成しました。文机は、空間とのバランスと使い勝手から程よいサイズを導きだし、厨子と同じヒノキ材でつくりました。天板には仏壇の象徴である飾り彫りを象嵌し、過去の記憶として忍ばせました。既存の引出し三段は、ヒノキにアルミ板を合わせたお盆を兼ねた蓋と、キャスターを付けた下台を組み合わせた収納箱に仕立てました。二枚の扉には、鏡を貼り合わせ、離れて暮らす弟さんと「対」で分かち合う素敵なストーリーが生まれました。

厨子と家具の製作は細部にこだわる木工作家の藤崎 均さんに、アルミ板の仕上げは、品質を追求する鍛鉄作家の太田 綾子さんに手掛けていただきました。

文机を使うM さんにとって、どのような体勢が楽なのかを検討した結果、既存の床を掘りコタツのように掘り下げる工事も施しました。M さんのお住まいは、建築家の丸山 弾さんの設計によるもので、仏壇リノベーションの計画は協働で進められました。

M さんにとっての「願う・念う・祈る」 という特別な感情、感覚、行為を、日々の暮らしの中にさりげなく、確かに溶け込ませることに努めました。

この展示会を行うにあたり、2015年に行われた金沢職人塾との展示会のコラボレーションで生まれた、108枚の屏風の一部を表具師の武部 正典さんに、三具足を仏壇蒔絵職人の大竹 外司朗さんにお借りしました。

2014年に製作しました阪口家のお厨子の写真を軸に見立てて展示。
丸山弾さんが設計したM家の写真も飾らせていただきました。
展示会にいらしていただいたカメラマンの浅川 敏さんが、写真を撮ってくださいました。
みなさまのご協力に感謝いたします。

やっとできあがりました大切なお厨子を、お披露目させていただきました M 様に心より御礼申し上げます。