経堂・O house
Simple is Best 〜 上質な空気感で充たす
- プロジェクト名 経堂・O house
- 計画種別 マンションリノベーション
- 竣工年 2024
- 計画地 東京・経堂
- 設計 SEKI DESIGN STUDIO
- 施工 藤倉工務店
- 撮影 淺川敏
ご主人の実家のマンションをリノベーション。
既存のキッチン周りの壁と、リビングとダイニングを隔てる壁と引き戸を撤去して、広々としたキッチン+リビング+ダイニングのワンルームを実現。
キッチンとダイニングの間の躯体の袖壁と梁型はさりげない境界として受け入れ、ダイニングの梁型にはレンジフードのダクトと間接照明を、リビングの掃き出し窓の上部の梁型は、壁埋込みエアコンとカーテンボックスを納め、梁型のプロポーションを整えることで、空間に連続性による広がりと安定感を与えました。
リビングの折れ戸の内部には、コレクションである大容量のレコードを納める棚を造作しました。
床は全面ムラを抑えた奥深い色合いのモールテックス(ベルギーBEAL社の左官材)仕上げで、1階の冬場の底冷え対策として、リビング+ダイニング+キッチンは温水式床暖房を設備しました。
主要な壁と天井は淡い色調の石灰ベースの左官と、一部に北陸のハタ屋で自然素材を中心に織り上げた織物壁紙で仕上げ、木部の壁面は木目のばらつきのあるホワイトオークのランダム突板で、洗練された自然観を表現しました。
建具もホワイトオークのランダム突板仕上げで、手掛けは同樹種のオリジナルデザインです。
キッチンのトップと壁面、アイランドカウンターのトップ、リビングのローキャビネットと、置き家具のローボードのトップは、床の色調に合わせたモールテックスでインテリアとの同調を図りました。
照明計画は、お持ちのPeter IvyのLight Capsule をシンボルにし、場の用途に合わせた最小限のコンパクトダウンライトと間接照明の光で満たしました。
オーナーの美意識にある「ミニマル」を新しい住まいに「調和」させました。