DIALOG IN THE DARK

まっくら闇のエンターテインメント
Nacasa & Partners Inc.
  • プロジェクト名  DIALOG IN THE DARK
  • 計画種別     ロビー
  • 施主       Dialog in the Dark Japan
  • 竣工年      2009
  • 計画地      東京・青山
  • 設計       SEKI DESIGN STUDIO
  • 施工       good design company / paperback / SURETY / TAKACHIHO PRODUCTS / XEBEC /
            北鎌倉はるけん工房 / アールシーエス/サニーサイドアップ
  • 撮影       Nacasa & Partners Inc.

ダイアログ・イン・ザ・ダーク

暗闇のソーシャルエンターテインメント
現実と非現実をつなぐプラットホームであるロビーのデザイン

東京都渋谷区・神宮前の地下空間にある「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」。視覚障碍者が案内人となり、グループで暗闇の中を探検し、さまざまなシーンを体験するソーシャル・エンターテインメント。暗闇の中で、視覚以外のさまざまな感覚の可能性に気づくとともに、コミュニケーションの大切さ、人のあたたかさを思い出す。これまで世界約39か国・130都市で開催され、2015年現在で800万人以上が体験したこのイベントは、1988年にドイツで生まれ、1999年以降は日本でも毎年開催され、17万人以上が体験している。

プレゼンテーションは、図面、空間模型、素材サンプルと現物の家具を体感してもらうためにアトリエで行なった。アテンド(視覚障害者)の方々は、説明を聞いたあと、木やガラスのサンプルを手に取り、たたいたり、こすったり。杉のスツールは、抱きかかえて、カタチをなぞるように指をはわせたり、鼻を近づけて匂いをかいだり。うづくりした木目を、愛おしそうになでていた。その素材自体の特徴を五感で読み取っていた。

ロビーは、現実と非現実のつなぐプラットホームとして、この場を体験する前後の気持ちや感覚の動きに反応するようなデザインとした。
入り口のドアは、ダイアログ・イン・ザ・ダーク発祥の地、ドイツでポスターなどに用いられたカラフルな色彩に、日本での開催のために、グッドデザインカンパニーの水野 学氏がデザインしたロゴを切り文字でからめた。
正面の壁は、一面クリアーミラーを貼り、その上から、ロゴを切り抜いた半透明のカッティングシートで覆った。ロゴのミラーに、まわりの様々な状況と、自分が映り込む・・・ダイアログ・イン・ザ・ダークを体験する前後で、その様子をどのように観て感じるかを体験者に委ねた景色のような存在としてデザインした。もうひとつの壁面は、地下室という環境を心地よい空気で満たすために、調湿効果に優れた日本的な素材、桐の無垢板で覆った。
来場者が使用するスツールやソファなどの家具は、視覚的な自然感だけでなく、座った時や手で触れた時の「触感」を感じられる素材とした。スツールは、国産杉の集成材にうづくり加工(カルカヤの根を束ねたブラシで、表面を擦ることで、年輪のやわらかいところを削り、固いところを残す技法)を施しているオリジナル。ソファや棚などは、広葉樹の節や虫食いなど、素材そのものの個性を生かした材料を使ったオリジナル。
ダイアログ・イン・ザ・ダークの「 目以外で観る」という思考と、リンクする要素をさりげなくちりばめた。

ダイアログ・イン・ザ・ダークのロビーのデザインを行うきっかけは、代表の志村ご夫妻が、弊社が手掛けた南青山のLife Creation Space OVEのキッチンカウンターに使用した触感的なダグラスファーの古材に一目惚れして生まれた。

納品家具:素のもの  (sugi-stool)  kitoki  (endai-sofa、kazaridana、open-shelf、特注カウンター)arti  (sorte)
Dialog in the Dark 公式サイト http://www.dialoginthedark.com/

photo : panoramic view

Nacasa & Partners Inc.

DIALOG IN THE DARK

  • プロジェクト名  DIALOG IN THE DARK
  • 計画種別     ロビー
  • 施主       Dialog in the Dark Japan
  • 竣工年      2009
  • 計画地      東京・青山
  • 設計       SEKI DESIGN STUDIO
  • 施工       good design company / paperback / SURETY / TAKACHIHO PRODUCTS / XEBEC /
            北鎌倉はるけん工房 / アールシーエス/サニーサイドアップ
  • 撮影       Nacasa & Partners Inc.

ダイアログ・イン・ザ・ダーク

暗闇のソーシャルエンターテインメント
現実と非現実をつなぐプラットホームであるロビーのデザイン

東京都渋谷区・神宮前の地下空間にある「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」。視覚障碍者が案内人となり、グループで暗闇の中を探検し、さまざまなシーンを体験するソーシャル・エンターテインメント。暗闇の中で、視覚以外のさまざまな感覚の可能性に気づくとともに、コミュニケーションの大切さ、人のあたたかさを思い出す。これまで世界約39か国・130都市で開催され、2015年現在で800万人以上が体験したこのイベントは、1988年にドイツで生まれ、1999年以降は日本でも毎年開催され、17万人以上が体験している。

プレゼンテーションは、図面、空間模型、素材サンプルと現物の家具を体感してもらうためにアトリエで行なった。アテンド(視覚障害者)の方々は、説明を聞いたあと、木やガラスのサンプルを手に取り、たたいたり、こすったり。杉のスツールは、抱きかかえて、カタチをなぞるように指をはわせたり、鼻を近づけて匂いをかいだり。うづくりした木目を、愛おしそうになでていた。その素材自体の特徴を五感で読み取っていた。

ロビーは、現実と非現実のつなぐプラットホームとして、この場を体験する前後の気持ちや感覚の動きに反応するようなデザインとした。
入り口のドアは、ダイアログ・イン・ザ・ダーク発祥の地、ドイツでポスターなどに用いられたカラフルな色彩に、日本での開催のために、グッドデザインカンパニーの水野 学氏がデザインしたロゴを切り文字でからめた。
正面の壁は、一面クリアーミラーを貼り、その上から、ロゴを切り抜いた半透明のカッティングシートで覆った。ロゴのミラーに、まわりの様々な状況と、自分が映り込む・・・ダイアログ・イン・ザ・ダークを体験する前後で、その様子をどのように観て感じるかを体験者に委ねた景色のような存在としてデザインした。もうひとつの壁面は、地下室という環境を心地よい空気で満たすために、調湿効果に優れた日本的な素材、桐の無垢板で覆った。
来場者が使用するスツールやソファなどの家具は、視覚的な自然感だけでなく、座った時や手で触れた時の「触感」を感じられる素材とした。スツールは、国産杉の集成材にうづくり加工(カルカヤの根を束ねたブラシで、表面を擦ることで、年輪のやわらかいところを削り、固いところを残す技法)を施しているオリジナル。ソファや棚などは、広葉樹の節や虫食いなど、素材そのものの個性を生かした材料を使ったオリジナル。
ダイアログ・イン・ザ・ダークの「 目以外で観る」という思考と、リンクする要素をさりげなくちりばめた。

ダイアログ・イン・ザ・ダークのロビーのデザインを行うきっかけは、代表の志村ご夫妻が、弊社が手掛けた南青山のLife Creation Space OVEのキッチンカウンターに使用した触感的なダグラスファーの古材に一目惚れして生まれた。

納品家具:素のもの  (sugi-stool)  kitoki  (endai-sofa、kazaridana、open-shelf、特注カウンター)arti  (sorte)
Dialog in the Dark 公式サイト http://www.dialoginthedark.com/

まっくら闇のエンターテインメント

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