「和樂」茶室のしつらい
雑誌の企画のためのスタイリング

- スタイリング 雑誌の企画のための室礼
- 媒体 「和樂」 2007 二月号
- クライアント 小学館
- 場所 Life Creation Space OVE 南青山
- 構成 「和樂」編集部 五十嵐 佳世
- 企画・文 小森 知佳
- 写真 三浦 哲也
テーマは「未來の茶室を考える」。
スタイリングのコンセプトは「壁で着替える小間」
撮影は、弊社が手掛けたLife Creation Space OVE 青山店のメディテーションルームで行なわれた。
路地を抜け、引戸を開けると、桐材とフロストミラーで覆われた小間が現れる。「茶室は宇宙そのもの」という発想から、フロストミラーに地球の写真を転写したシートを貼って、コンパクトな空間を、壮大な宇宙空間に転換させた。自分が、写真の中の大陸などの半透明な部分にぼんやりと写ると、宇宙空間を浮遊しているような不思議な感覚に誘われる。そして、大地から手で掘り出したような陶芸家の梶なゝ子さんの茶碗と、大きな器を水差しと見立て、インテリアと同材の桐材で蓋をあつらえて、この場ならではの茶道具を取り合わせた。茶道の奥深さと地球と尊さと無限に広がる宇宙への未来をひとつに空間に閉じ込めた。
掲載誌では、アトリエで行なわれた「クリスマス茶会」で設えた、梱包用のダンボール紙による茶室と、Life Creation Space OVE 青山店のオープニングに開催した「桜始開茶会」で設えた、フロストミラーに夜桜の写真を転写したシートを貼った実例もご紹介していただいた。